時々是パン紹介記

埼玉や都内にあるパン屋さんの珍しいパンの紹介記事を中心としたブログ

ユニバーサルデザインフード区分別食べ比べ

 今回の記事は以前取り上げた「ユニバーサルデザインフード」についての続編レポートです。(介護食品を使ってみようかと思うけれど、どんな感じなのか?)という方の参考情報となれば良いと(勝手に)思っています(笑)。

 「ユニバーサルデザインフード」(健常者も通常の食事が困難な方も食べられる食品で多くが介護用等で使われている食品)については以前の記事でも書きましたが、かむ力、飲み込む力の必要度合いに応じて「容易にかめる」、「歯ぐきでつぶせる」、「舌でつぶせる」、「かまなくてよい」の順番で4つに区分されています。

しかしながら実際に区分ごとにどれだけの差があるのか、健常者の私が身をもって体験してみました。

 

「バランス献立シリーズ食べ比べ」

それぞれの区分から各1つずつ、人参とごぼうが具材に含まれており、和食として味付けされているものを選びました。使ったのは前回同様アサヒグループ食品さんが発売する「バランス献立」シリーズです。

1.「京風がんもの含め煮」

まず1つ目。通常の食事とあまり変わらなそうな「容易にかめる」区分の「京風がんもの含め煮」です。

f:id:chronosdeer:20201227161255j:plain f:id:chronosdeer:20201227161332j:plain

前回は紹介しませんでしたが、このユニバーサルデザインフード」は開けやすいようになっているのも特徴で、両面に切り口がついており、切った時もスムーズに真っすぐに切れるようになっています。

f:id:chronosdeer:20201227162211j:plain f:id:chronosdeer:20201227161809j:plain

器に出すと7㎝程度の大きさのがんもが1枚と出汁がたっぷり。がんもを切ってみると中にしっかり具材が入っています。

f:id:chronosdeer:20201227162347j:plain f:id:chronosdeer:20201227162820j:plain

実際に食べてみると、人参、昆布、がんもいずれも柔らかく食べやすいです。がんもは湯葉を何層にも重ねた感じで噛みやすいです。ごぼうはやや歯ごたえがありましたが薄くスライスされていたので問題なく食べられました。味としては薄味ですが、出汁の味はしっかりとあり、がんもに染み込んでいました。

2.「鶏とごぼうの五目煮」

続いて2つ目は「歯ぐきでつぶせる」区分の「鶏とごぼうの五目煮」

f:id:chronosdeer:20201227163814j:plain f:id:chronosdeer:20201227163939j:plain

器に出すとこんな感じ。細かくダイス状になった鶏肉や人参、じゃがいもが入っていました。

f:id:chronosdeer:20201227164043j:plain f:id:chronosdeer:20201227164116j:plain

とろっとした餡とともに具材を食べてみると、人参は上顎で潰すとスッと潰れ、じゃがいもも少し抵抗がありましたが潰れました。鶏肉は歯ごたえがありましたが割合に柔らかかったです。ごぼうは先の「がんも」に入っているものと同様に薄くスライスされており問題なく食べられました。

3.「5種野菜のきんぴら煮」

3つ目は「舌でつぶせる」区分の「5種野菜のきんぴら煮」

f:id:chronosdeer:20201227191909j:plain  f:id:chronosdeer:20201227191922j:plain

 

こちらはパッケージを見ると「食物繊維」と「ビタミンB1」の表示が。強化されているようです。調べてみるとビタミンB1は1日摂取量の40%以上、食物繊維も人参1本(130g)やひきわり納豆1パック(50g)に近い量が含まれています。

f:id:chronosdeer:20201228081246j:plain

器に出すとこんな感じ。

f:id:chronosdeer:20201227191935j:plain f:id:chronosdeer:20201227191947j:plain

こちらも餡がたっぷりでその中に細かく刻まれた具材が入っています。食してみると味は大根が入っているからかちょっとスパイシーな感じ。
具材の固さについては人参はスッと潰れるのですが、ごぼうと大根がやや固くシャキシャキ感があり、少し舌では潰しにくいように感じました。

 

4.「鶏肉と野菜  筑前煮風」

最後は「鶏肉と野菜  筑前煮風」これは最も食べるのが楽な「かまなくてよい」です。こちらも「ビタミン」と「食物繊維」が強化されており、先ほどのきんぴら煮と同じ量が含まれています。更に鰹節で有名な「にんべん」の白だしを使用しているようです。

f:id:chronosdeer:20201227192015j:plain f:id:chronosdeer:20201227192054j:plain

器に出すと完全に流動状。具材は全く見当たりません。

f:id:chronosdeer:20201227192151j:plain


スプーンですくって口に入れると風味は確かに筑前煮です。液味噌のような食感ですが、かすかに鶏肉の粒と味わいを感じました。

 

5.まとめ

4種類の商品を食べ比べてみて、具材に着目するとやや歯ごたえのあるものもありましたが、全体として餡等を使い食べやすいように調整されているなという感じでした。食べやすさについては全く問題ありません。介護食品として申し分ないと思いました。

 

*今回も最後までお読みいただきありがとうございます。興味を持ってくださった方、また次の記事や他の記事も読んでいただけると励みになります。そしてコメントや読者登録等もお待ちしています。